消費財・小売業界は、変化する消費者ニーズ、進化する規制、複雑な地政学的情勢に対応する中で、リスクと機会の新しい時代である 「アシュアランス4.0」 を模索しています。1月は通常、予測とトレンドの時期ですが、私たちは優先事項として3つの重要なトレンドが浮上していると考えています。
現在、サステナビリティは事業戦略の重要な一部となっています。
サステナビリティはもはやトレンドワードではなく、企業戦略の根幹をなすものです。政府がEUの企業サステナビリティ報告指令（Corporate Sustainability Reporting Directive：CSRD）のような厳格な規制を導入するにつれ、企業は強固なサステナビリティの枠組みを導入する必要がでてきました。効果的な戦略は、調達から生産、そして廃棄に至るまで、業務のあらゆる側面にESGの原則を統合します。サステナビリティに対するこの進化したアプローチの中心にあるのは、企業が最も重要な問題を理解していることを確実にするということです。多くの企業が、報告要件を満たすだけでなく、特定された優先事項が事業戦略に確実に組み込まれるように、ダブルマテリアリティ評価を実施しています。
データ主導の洞察とデジタルツールは、組織がサステナビリティのパフォーマンスをより効果的に測定し管理するのに役立っています。LRQAでは、コンプライアンスを上回る戦略の設計と実施を支援しています。今日のサステナビリティ戦略は、規制や市場の需要に先行しながら、すべての利害関係者に対して長期的な価値を創造するものでなければなりません。私たちは、重要性、戦略、報告の3つの要素を2倍にするという現代的なアプローチを取り、この新しい報告に関する枠組みをリードする機会を見出しています。
サプライチェーンにおける人権への取り組みを強化
人権に対する注目が高まる中、人権に対するアプローチを強化することが企業に求められており、そのプレッシャーは高まっています。最近のデータでは、リスクが低いと考えられていた市場を含む多くの調達地域において、強制労働、児童労働、賃金違反、不適切な労働条件の割合が増加していることが明らかになっています。これらの問題は、企業にとって大きなリスクをもたらします。中核となる人権への負の影響は言うまでもなく、風評被害や規制による罰則などです。
企業は、業務やサプライチェーンにおけるリスクを把握するために、適切なデューデリジェンスと人権影響評価を実施しなければなりません。また、企業は苦情処理メカニズム、労働者調査、第三者評価などのエンゲージメントツールを採用し、継続的な課題を特定し、特定された問題を是正する機会を探しています。透明性と説明責任を強化することで、企業はリスクを軽減し、社会にプラスの影響をもたらすことができます。LRQAでは、組織が人権を尊重し、国際規格を遵守し、サプライチェーンがレジリエントで倫理的かつコンプライアンスを確保できるよう、カスタマイズされたソリューションを提供しています。
透明性は、健全で持続可能な食糧システムを確立するために必要です
今日の消費者は企業に対して透明性と責任を求めており、食品について言及せずにこの問題を論じることはできません。小売業者やサプライヤーが栄養価の高い食品を供しながら温室効果ガス排出量を削減し、生物多様性に積極的に貢献し、人権を尊重することを目指すことで、健康で持続可能な食品システムの推進はさらに加速してきています。全体として、環境や社会的な懸念に対処しながら消費者の信頼を築くためには、保証が不可欠であることが分かります。
消費財・小売業界は、サステナビリティと倫理的な実践において主導権を握るという、前例のない機会に直面しています。これらの傾向を受け入れることは、コンプライアンス上不可欠であるだけでなく、現代の消費者と強い共感を呼ぶブランドを構築する上でも極めて重要です。LRQAでは、専門家の洞察力、堅牢な保証サービス、革新的なツールを通じて、企業がこの道を歩むことを支援することに尽力しています。私たちは力を合わせて、業界のより持続可能で公平な未来を形作ることができます。
